抗精神病薬の さまざまな剤形
統合失調症の患者さんが苦痛なく・忘れずに飲めるように、また患者さんの体の中で薬が継続的に効くようにするため、統合失調症の治療薬(抗精神病薬)の形(剤形)はさまざまな工夫を凝らして開発されています。
【錠剤】
- 普通錠
- 口腔内崩壊錠:口の中で水なしで溶ける錠剤
- 糖衣錠:苦みを抑えたり、薬効成分を保護したりするために、薬の成分を糖でコーティングした錠剤
- 徐放錠:成分が体の中で少しずつ放出される錠剤
- 舌下錠:口の粘膜から薬が吸収される錠剤
【粉薬】
- 粉薬
- 顆粒
など
【錠剤・粉薬以外で、口から投与する薬剤(経口剤)】
- 内用液:直接飲んだり、ジュースなどに混ぜて飲んだりできる。持ち運びに便利な分包タイプもある
- カプセル
【貼り薬】
テープ剤を体に貼って、皮膚から薬の成分を入れる
【注射剤】
- 筋肉注射:筋肉に注射する。1日1~2回打つものもあるが、一度打てば数週間から12週間効果が持続し、投与間隔が長い薬剤もある(持効性注射剤、持続性注射剤)
- 静脈注射:注射や点滴を使って薬の成分を入れる
剤形は、それぞれの抗精神病薬で異なります。医師とよく相談し、病気の状況や生活スタイル、飲みやすさなどから自分に合った剤形を選んで、投薬・服薬を続けることが大切です。
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- 参考文献
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- 浦部晶夫ほか編: 今日の治療薬(2021年版). 南江堂, 東京, 2021, pp. 849-879