監修: 藤田医科大学医学部 精神神経科学講座 教授
岩田 仲生 先生

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患者さんを支える制度・機関

統合失調症を抱えながら生きることはとても大変なことです。しかし、統合失調症をはじめとしたさまざまな障害者を支援する法律〔障害者総合支援法(旧・障害者自立支援法)〕が制定され、利用できる「障害福祉サービス」もとても充実しています。負担を少しでも軽くして、より良い生活を送るために、さまざまなサービスを積極的に利用しましょう。

障害者総合支援法による総合的な支援1)

同法に基づき、障害のある方は住まいから介護、移動、就労に至るまで、総合的な支援を受けることができます。患者さんやご家族・周囲の方がアクセスするのはお住まいの市町村がメインになります。

自立支援医療制度2)

同制度は、心身の障害をもつ方が障害を除去・軽減するための医療を受けた場合に、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。

  • 利⽤者負担が過⼤なものとならないよう、所得に応じて1ヵ月あたりの負担額を設定(これに満たない場合は1割)
  • 費⽤が高額な治療を⻑期にわたり継続しなければならない(重度かつ継続)者については更に軽減措置を実施
厚⽣労働省:⾃⽴⽀援医療における利⽤者負担の基本的な枠組み[2021年7月27日閲覧]より改変

相談内容・相談できる場所3)

実は、障害者総合支援法に基づいたさまざまな支援の中に「相談支援」があります。つまり、相談も支援の1つなのです。

支援制度はとてもたくさんあります。自分で調べるよりも相談したほうが間違いや漏れが起こりにくいでしょう。

相談内容 相談先 備考
障害福祉サービスを利用したい(ご本人でもご家族・周囲の方でも利用できます) 市町村にある福祉担当窓口
  • 一番身近な相談場所です
  • 各市町村の役所でご確認ください
保健センター・保健所
  • 主に医療専門職が対応します
  • 厚生労働省の「保健所管轄区域案内」*で近隣施設をご確認ください
精神保健福祉センター
  • 主に医療専門職が対応します
  • 全国精神保健福祉センター長会のサイト**で近隣施設をご確認ください
相談支援事業所
  • 相談支援事業所から、就労支援、住まい・地域生活の支援、その他のサービスと枝分かれしていきます
  • 各地域に事業所があります。「市町村名+相談支援事業所」と検索すると、近隣の事業所が検索結果に挙がってきます

また、同じ境遇の人と話したいという要望も出てくると思います。

相談内容 相談先 備考
同じ経験をしている人と話したい ピアグループ当事者会
  • 精神疾患をもつ本人が参加しています
  • ピアカウンセリング***などで、お互いの悩みや体験を共有し、支え合う場となっています
  • ピアカウンセリング:当事者同士が集まり、お互いの苦しさ、つらさを話し合うことにより、つらさを分かち合い、助言しあっていくこと

なお、医療機関にはメディカルソーシャルワーカー(MSW、ケースワーカーとも呼ばれる)という専門職がいることがあり、特に経済面・生活面を支援する制度の知識が豊富です。また、各種手続きで医師とのやり取りも行っています。医療機関の事務員に、MSWがいるか聞いてみましょう4)

症状などの医学的なことは、診察を受けている医療機関の医師・医療者に尋ねるとよいでしょう。

参考文献
  1. 全国社会福祉協議会: 障害福祉サービスの利用について 障害者総合支援法 地域社会における共生の実現に向けて. 2021年4月版, pp. 2-3
  2. 厚⽣労働省: 自立支援医療制度の概要[2021年7月27日閲覧]
  3. 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域・司法精神医療研究部: 患者さんとご家族のための統合失調症情報提供ガイド(社会資源編). 2019, pp. 5-9
  4. 全国精神保健福祉会連合会: わたしたち家族からのメッセージ 統合失調症を正しく理解するために, 2010, pp. 28-29
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