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うつ病は通常の憂うつが日常生活、社会生活に支障をきたすほどの病的な状態になるものです。しかし、病的であるかないかはなかなか区別がつかないため本人が病気であることに気づきにくく、なかなか受診につながらないことが少なくありません。
診断は問診からうつの状態を把握して診断基準に照らしながら病的な状態であるかどうかを評価していきます。うつ病の中には精神症状が目立たずに身体症状が前面に現れる仮面うつ病の状態を呈することがあり、本人がうつ病であることに気づかない場合もあります。なかなか治らない身体症状がある場合にはうつ病を訴う必要があるかもしれません。
うつ病の診断では、下記のような問診を中心に進められます。
このほかにも、既往歴や家族歴、もともとの性格傾向などの情報も診断には欠かせません。
また、本人だけでなく家族からみた客観的な症状の把握も大切です。特に、子どもや高齢者の場合には本人が自分の症状について把握できていなかったり、うまく伝えられないことが少なくないため、家族が代わって症状を伝える必要があります。
うつ病の診断は、診断基準をベースに行われます。診断基準としては、WHO(世界保健機関)の国際疾病分類である「ICD-10」と、米国精神医学会の「DSM-IV」の2つが主に使われています。これらの診断基準では、うつ病にみられる症状を記述した診断項目を多数あげて、それらに当てはまる項目がいくつあるかによって決めるようになっています。
また、うつ病の診断においてはうつ状態を把握するための評価スケールがいくつかあり、必要に応じて用いられます。これらの評価スケールではうつ病の人が自己診断的にうつ状態を把握できるものもあります。評価スケールの得点が高いからといって即座にうつ病であると診断できるわけではありませんが、うつ病である可能性を疑うための1つの目安となります。
American Psychiatric Association:Diagnostic and statistical manual of mental disorders 4th edition,Text Revision,2000
(高橋三郎、大野裕、染矢俊幸(訳):DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引,医学書院,2002)
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