うつ病は「こころの風邪」と言われるように誰もがかかりうる病気ですが、一方で自殺を起こすこともある怖い病ですので最近では「こころの肺炎」ともいわれています。十分な休養と適切な薬物療法がなされれば、うつ病は治るといっても過言ではありません。しかし、そのためには、自分がうつ病にかかっていることをきちんと認識して、回復のためにしっかり治療をすることが必要であることを理解する必要があります。うつ状態は誰にでも起こりうることですが、逆にそのことが病的なうつ状態を見逃す背景となっていて、治療がなされていない場合が少なくありません。うつ病を経験したことのある人で治療に至っているのはおよそ1/4で、治療を受けるべき人の多くが受診にすら至っていないのが現状です。未治療のままうつ状態が続くと、当然、症状は重症化し、さらに病気の期間が長引き、再発を繰り返しやすくなりますから、うつ病は病気であることを認識して必ず治療を受けなければなりません。
治療で気をつけなければならないことは、うつ病は休養だけで治る、あるいは薬だけで治るものではなく、その両方を同時に行う必要があるということです。休養することで回復に必要な心身のエネルギーを蓄え、薬によってうつ状態を引き起こしている脳内の崩れた機能的バランスを整えることで初めて症状の改善が得られます。休養と薬物療法はいわば車の両輪にたとえることができます。うつ病になったからといって決して悲観する必要はありません。十分な休養をとり、適切な薬物療法を行うことでうつ病の多くが回復に至ります。
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