ホーム > 統合失調症 > ともに生きる > 周りの方へ/ご家族や周囲の方々へ > 統合失調症の人に共通した気質と行動特性を理解する
ここから本文です統合失調症の人を理解するうえで大切なことは、病気そのものについての知識を得ることはもちろんですが、病気のために生じる本人の気質と行動特性についても知っておくことです。家族・周囲の人たちがこうした気質と行動特性を理解することで、適切な対応がとれるようになり、本人の生きづらさを軽減することにつながります。
もともと病気の症状としての疲れやすさに加えて、適度に休むことがうまくできないため疲れが溜まりやすい傾向にあります。普通の人であればすぐに慣れて適度に力を抜くことができるようなことも、当事者にとっては臨機応変に対応することが苦手ですから、休んだりくつろぐことができず、常に緊張状態を強いられてしまいます。一見、ぼんやりとしたようにみえても、実は内面的にはかなり高い緊張状態にあることが少なくありません。このような緊張状態が四六時中続くため、心身ともに疲労を蓄積させてしまいます。
状況の把握が苦手なために、融通がきかず、場にふさわしい態度や行動がとりにくくなります。物事を杓子定規にしかとらえられず、変化を嫌い固定化した行動パターンを守り続けようとするため、周囲には頑なな印象を与えます。そのときどきの場面でふさわしい態度がとれずときに場違いな言動をとってしまうのは融通性のなさに通じます。また、名目や世間体をひどく気にしたり、外面的な形式にこだわったりすることもみられる場合がありますが、このような気質も病気の行動特性を反映しているといえます。
新しい物事に対する状況判断や決断力に乏しいため、問題解決を必要とするような状況の変化に対応することができません。状況の変化が急激であったり、課題に直面するとひどく混乱します。このため、新しい状況や環境に慣れるのにひどく時間がかかるため、生活面で新しい環境に変わることが苦手です。また、物事の段取りをつけるのが不得意であるため2つのことを同時併行で行うことができず、いくつかの頼まれごとがあるとどう対応すればよいのかわからなくなり、パニック状態になることがあります。
普通の人は過去の経験に照らしてよく考えてから行動を起こしますが、過去の体験から得られた知識や教訓を経験として自分のものにすることがひどく苦手であるため、当事者は同じような体験をしていてもそれを経験として生かすことができず、同じ失敗を何度も繰り返しやすいという傾向がみられます。このため、同じようなことでも1から教えなおさなければならないといったことも起こってきます。また、焦って先走りやすいという気質が短絡的な行動につながり、失敗の繰り返しに結びつきやすいといえます。
対人関係において「オモテ」と「ウラ」を使い分けることができないため、方便としての嘘や婉曲的な言い回しで適当にあしらうことができません。このため他人から何か頼まれ、それが無理とわかっていてもうまく断ることができずに引き受けてしまいます。周囲には実直でお人よしと映りますが、当事者にとっては断る術がわからないだけで、自分の能力以上のことを引き受けてしまうこともあり、心身ともに疲れ果ててしまいます。冗談が通じず、堅く生真面目な性格もこれに通じるところがあります。
自己像がひどくあいまいで自分というものがなく、他人の意思に左右されやすい、あるいはすべて他人任せにする傾向があります。あいまいな自己像が現実検討力の低さと結びつくと非現実的なうぬぼれや高望みとなり、逆に自己評価の低さに結びつくと現実の自分の価値に頼ることをあきらめてすべてが他人任せの受動的態度が目立ってきます。ときに頑なな態度がみられることがありますが、これは自己主張をしているというよりは、自己像があいまいであるために他人の意思に左右されないよう拒絶するという防衛的な反応ととらえることができます。
(以下のリンクは新しいウィンドウで開きますが、状況によりそうならない場合もございます。)
このサイトは日本国内に向けて制作いたしております。このサイトならびにサイト内のコンテンツは、ヤンセンファーマ株式会社によって運営されています。