統合失調症の治療は薬物療法が基本です。症状の発現が脳の神経伝達物質の機能異常にあることは明らかですから、その機能異常を調節して症状を抑えるためには薬物療法以外に方法はありません。しかし、統合失調症からの回復には薬物療法だけでは十分ではなく、当事者および家族への心理社会的療法を併行して行うことが良好な予後に欠かせないこともわかっています。
治療法の組み合わせによる効果を1年後の再発率*で検討した研究によれば、「薬物療法のみの群」では再発率は30%ですが、「薬物療法とリハビリテーションを併用した群」および「薬物療法と家族心理教育(家族技能訓練)を併用した群」はともに再発率が8%と著しく低下することがわかっています。リハビリテーションや家族心理教育を単独で行っても再発率は低下しませんが、薬物療法と組み合わせることで高い治療効果が得られるといえます。
このように、薬によって症状を抑えると同時に、病気によって障害された社会生活機能の回復を図るリハビリテーションと当事者を支える家族のケア能力を高めることが高い治療効果に結びつき、再発の予防において欠かせません。
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