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ここから本文です認知症を引き起こす病気にはさまざまな種類があり、大きくは次の3つに分けられます。
交通事故などによる頭部外傷や脳挫傷が原因で認知症が引き起こされることがありますが、これらは二次性認知症に分類されます。
変性性認知症であるアルツハイマー病は認知症の代表的な疾患で、全体の約50%を占め、次いで脳血管性認知症が約30%、変性性認知症のレビー小体病が10%と、この3疾患が認知症全体の9割を占めています。
【認知症の原因となる病気の割合】
出典:須貝佑一ほか:あなたの家族が病気になったときに読む本 認知症.講談社,2006
脳の神経細胞が変性・脱落して起こる認知症には、アルツハイマー病、レビー小体病、前頭側頭型認知症などがあります。
アルツハイマー病は、神経細胞の脱落によって脳が広範囲に萎縮することと、糸くず状の異常な蓄積物がみられること(神経原線維変化)、および異常なたんぱくが沈着したシミ(老人斑)がみられることを特徴とした変性性認知症です。アルツハイマー病はゆっくりと進行するためにいつ頃から発症したのかわからないことが少なくありません。しかし、病気は確実に進行していき、後期になると認知機能の高度な低下と人格崩壊がみられ、身体機能も衰えて最終的には寝たきり状態になります。現段階ではアルツハイマー病を治すことができませんが、治療によってその進行を遅らせることは可能です。
小刻みで前かがみの歩行や身体全体の動きが悪くなるパーキンソン症状と認知症の症状を同時に示し、幻視体験*を伴う変性性認知症です。進行は比較的早いのが特徴です。脳全体にレビー小体と呼ばれる異常なたんぱくの塊が沈着して起こるとされていますが、病気の原因はよくわかっていません。
前頭葉と側頭葉だけが萎縮して起こる認知症で、ピック病とも呼ばれています。病気の原因はわかっていません。他の認知症と異なって、発症初期では記憶障害やその他の認知機能の障害がきわめて軽く、人格障害が前面に出て人が変わったように奇妙な行動を繰り返すのが特徴です。十数年以上の長い経過で寝たきりに移行します。
脳出血や脳梗塞などの脳血管障害によって、大脳の認知機能に重要な役割を果たす部分の神経細胞が障害されると認知症を引き起こします。初期症状として、記憶障害のほかに、頭痛、頭が重い、めまいなどの多彩な自覚症状が現れるため比較的発症時期が明確であることが特徴です。また、脳の障害部位がもともともっている機能に応じた症状が現れるために、記憶力が低下している一方で思考・判断力はしっかりしているといった「まだら痴呆」と呼ばれる現象がみられることがあります。
脳腫瘍、脳の感染症、頭部外傷や脳挫傷、あるいは身体疾患が原因で認知症が引き起こされることがあります。アルツハイマー病などの変性性認知症と異なり、これらの認知症では、その原因疾患を治療することで認知症が改善されることもあります。例えば、甲状腺機能低下症、多発性硬化症、正常圧水頭症、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫などによって引き起こされる認知症は、原因疾患を適切に治療すれば回復が可能です。
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