認知症になってしまった現実を受け入れることは容易なことではありません。認知症をかかえることはこれから多くの不自由をかかえていくことを意味します。これまでできていた簡単なことができなくなる。その単純な事実にうちひしがれ、絶望を感じるかもしれません。それは人としての尊厳が失われることに対する恐れと言い換えることもできるでしょう。
認知症を抱えて生きていくということは、人としての尊厳を保ちながらどのように天寿を全うできるかという哲学的な問いに通じます。それはあなただけでなく、あなたの家族や周りの人たちにも問いかける永遠のテーマなのかもしれません。老いることの根本的な意味を問いかけるのが認知症なのです。
大切なことは絶望の淵にあっても希望を失わないことです。希望は絶望の中にあります。これまで治らないと考えられてきた認知症も、脳科学の進歩によって得られた研究結果から希望の芽となるいくつかの事実も明らかになってきています。将来の可能性を信じ、どうか希望を失わないでください。
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