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認知症

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周りの方へ/ご家族や介護者の方々へ

問題行動の予防と起きたときの対応

介護に大きな負担を強いる精神症状や行動異常を適切に対応することができれば、介護はかなり楽になります。認知症の精神症状や行動異常への対応では、問題行動をいくら本人に説明しても理解してもらうことはほとんど期待できないため、その原因を探ってなるべく問題行動が起こらないように状況的または環境的に誘導する必要があります。

幻覚

イラスト:幻覚で怯えているおばあさんの横に座り背中をさすっている娘(おばあさんの話を聞いている) 認知症の人にみられる幻覚は、それが精神症状のために現れているのであれば薬物治療の対象となりますが、それだけが原因ではなく、不安や孤独感といった心理的原因や見間違えなどから起きていることも少なくありません。普段から不安や孤独感を感じないようにケアしたり、見間違えによる幻覚の場合には幻覚につながるような紛らわしいものを遠ざけるなどの環境調整が必要です。幻覚のために恐怖感を感じてる本人に対しては、否定せずに訴えを聞いてあげて、スキンシップを図って落ち着かせるようにします。

妄想

もの盗られ妄想がみられる場合、本人の話を否定すると逆効果になってしまうので失くしたものを一緒に探すようにします。家族が失くしものを見つけると猜疑心が強くなりますから、本人が見つけ出すように誘導するようにすることが大切です。嫉妬妄想や不実妄想がみられる場合は、その背景にある孤独感や不安感が高じていることに配慮して、普段から話しかけたり、スキンシップを図ることで落ち着くことがあります。妄想には薬物療法が有効な場合がありますから、症状がひどい場合にはすぐに医師に相談するようにします。

せん妄

せん妄では意識の混濁がみられ、興奮、幻覚・妄想、不安、恐怖のために不穏状態になります。せん妄が現れたら本人を保護的な環境に置いて状態が改善するまで付き添うようにし、手におえない場合には速やかに治療を受ける必要があります。せん妄では前兆として、不安、倦怠感、光や音に対する過敏、不眠または過眠がみられるので、これらの前兆が現れていないか注意深く観察することが大切です。

徘徊

イラスト:道の真ん中でウロウロ、キョロキョロするおばあさん(服に名前と連絡先のタグが貼ってある) 徘徊がみられるようになったら本人の日常行動に注意して、外出の際には一緒に付き添ったり、それが無理な場合には外出以外のことに関心を向けさせるようにします。家族の目が届かないときに外出してしまう場合には、玄関を二重ロックにして簡単にドアが開かなくなるようにしたり、万が一、外出しても保護してもらえるように衣服や持ち物に名前や連絡先を記しておくことも1つの方法です。また、日ごろから近所の人や交番のお巡りさんに事情を説明して何かあったら協力をお願いしておくことも大切です。

攻撃的行動

イラスト:怒ってしゃべっているおばあさんの話をうなずきながらだまって聞いている まずは攻撃的な言動・行動を鎮めることが先決です。身の危険を感じる場合には警察に緊急要請して事態を回避する機転も必要ですが、そこまでいかない場合は受容的な態度を示しながら感情を鎮めるように穏やかに対応し、興奮が収まったら攻撃的行動に至った原因を考えます。多くは家族・介護者のお節介や指示的な態度、反論できない苛立ちなどが原因ですから、本人の気持ちを傷つけないように配慮します。

失禁

イラスト:トイレまでの行き方を目印でわかりやすく表示している(廊下の曲がり角にトイレのマークの矢印が貼ってあり、本人が矢印の方にスムーズに歩ける) 尿意・便意を感じてトイレに向かうものの間に合わなくて失禁してしまう場合には、1日の排泄パターンを把握してタイミングを見計らって誘導したり、衣服の着脱で手間どらないように着脱のしやすいものを着させるようにします。トイレの場所がわからなくなる場合には、目印などで視覚的にトイレにたどりつけるように工夫します。排泄の一連の動作がわからなくなってしまった場合は全面的な介助が必要ですが、排泄行為は本人の非常に強い羞恥心を伴う行為ですから排泄の世話には温かいしぐさで接する必要があります。

不潔行為

不潔行為の大半は便に関するものですが、本人に便が不潔なものだと認知できなくなると頻繁にみられるようになります。特に、おむつを当てるようになると、便が身体にくっついて気持ちが悪いために取り除こうとしますので、なるべくおむつではなくトイレで排便するように誘導します。また、トイレで排泄した後に水の流し方がわからなくなるために、きれいにしようとして便器の中を手を入れてしまうことがありますから、排泄に付き添って排泄後は速やかに水を流すようにします。

異食

異食はものによっては誤嚥し中毒を起こすことがあるため、注意が必要です。洗剤類や石油製品、薬品などは特に危険なので本人の手の届かないところに片付けておきます。異食がみられるときには、すぐに口の中に手をいれて飲み込むのを防ぐようにし、拒否される場合にはお菓子などを見せて取り替えてもらうようにします。

過食

ついさっき食事をしたことをいくら説明しても理解されません。1日に食べる総量は増やさないように1回の食事の量を少量にして食べる回数を多くして、食べる欲求を満足させるようにします。まわりのことへの関心がなくなり食べることにしか興味がなくなるために過食が起こっている場合もありますので、食べること以外に楽しみをみつけられるように考えてあげることも大切です。

※:参照関連情報ページ

(以下のリンクは新しいウィンドウで開きますが、状況によりそうならない場合もございます。)

認知症の精神症状と行動異常:
理解する>どんな病気?/精神症状と行動異常
認知症の問題行動:
理解する>どんな病気?/精神症状と行動異常>認知症でみられる行動異常
薬物療法:
治療する>薬物療法/認知機能障害

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