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キュビスムと呼ばれる視覚表現上の革新的手法を編み出し“20世紀最大の芸術家”と称されるパブロ・ピカソ。ピカソが片頭痛を患っていたとされる記録はありませんが、その独特な描写に片頭痛の前兆に伴う視覚障害を彷彿とさせる表現がみられることから片頭痛を患っていた可能性が指摘されています。1937年ごろの作品から、目、鼻、口が左右非対称に描かれた人物画がみられるようになりますが、オランダ・ライデン大学のミケル・フェラーリ教授はピカソには片頭痛による視覚障害があり、ピカソならではのイマジネーションと結びついて左右非対称の描画を生み出したのではないかと分析しています。そのような観点からみると、『泣く女』は片頭痛の激しい痛みで泣いているようにもみえ、ピカソ自身の片頭痛体験が投影されているように思えてきます。興味深いことに、片頭痛の患者が描いた絵もピカソのそれに似ており、ピカソの描いたものと混ぜて美術史家に見せたところかなりの混同がみられたといいます。フェラーリ教授は、「視覚異常が起きるきわめて特殊な片頭痛であったため見過ごされていたのかもしれない」としていますが、ピカソの独特な描写表現に片頭痛が影響していたと考えると興味は尽きません。
参考文献:頭痛大学 間中 信也; http://homepage2.nifty.com/uoh/index.html
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