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『不思議の国のアリス』で有名なルイス・キャロルは、作家としてのみならず、数学者、写真家などの多彩な才能をあらわしたことでも知られていますが、『不思議の国のアリス』で描かれた空想的世界には片頭痛の症状や体験を思わせるような記述がみられます。主人公のアリスの体が大きくなったり小さくなったりする場面がありますが、これは医学的にみると視覚異常のために周囲のものが拡大・縮小したような錯覚に陥る変視症という症状で、片頭痛やてんかん、統合失調症などで現れることがあります。変視症はこれになぞらえて『不思議の国のアリス症候群』とも呼ばれています。『不思議の国のアリス症候群』を思わせる記述がキャロルの片頭痛体験に根ざしたものかどうかは定かではありませんが、『不思議の国のアリス』が出版されてから20年後に片頭痛発作を起こしたとの記録が残っています。物語に登場する幻の鳥ドードーは吃音をもっていた自分を戯画化したとされるなど随所にウィットを散りばめたキャロルが、片頭痛の前兆に伴う視覚障害を『不思議の国のアリス症候群』として記述したと考えるととても興味がそそられます。
参考文献:頭痛大学 間中 信也; http://homepage2.nifty.com/uoh/index.html
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